おはようございます。



昨日、あまりに内容が濃すぎて長くなったのと、写真は20枚までと決まっていたので(知らんやった汗)
2部に分けました。

さて、続きです。



メインの会場だけでなく、15号館3Fにも展示がありますよと言われ、ガラスの渡り廊下へ。
ここ、夏通るとめちゃくちゃ暑いんですよね〜。
夕方なのに、少し熱が残るこの空間。生徒作品の胸像などが並びます。

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ミントデザインズのお2人が客員教授として、課題を担当されています。

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課題作品は、初回にレクチャーを受け、その後授業はなく
途中で『リサーチブック』と題されたノートを基にチェックを受けるようです。

高校生が展示を見ていました。どこの制服だろ?

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在校生の作品が3つ展示されていました。消火器格納庫と書かれた謎の服 笑(男性生徒のようです)

出来上がった作品だけでなく、興味深かったのは
この展示されていた『リサーチブック』

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一冊のスケッチブックに、リサーチしたことや頭の中にあるイメージを第三者が見ても理解できるように
言葉やデザイン画、雑誌の切り抜きなどで可視化させ、その過程を全てとどめたものです。

このノート自体が本人の想いが溢れる立派な作品で、むしろ出来上がったお洋服よりもこちらに目が行きます。
やっぱりアナログなものって、好きです。

洋服ってどうしてもアナログなもので、生地を選び、縫い合わせ、身体に纏うものなので
いくつになってもときめきます。

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一人だけ感想ノートを置いてましたので
近くで見ている人もいなかったのもあり、思う存分感想を書いてきました。

特にじっくり見たのが、この方。
もう卒業生のようですが、数冊にわたる『リサーチブック』に感動しました。

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建築や写真にも興味がある方のようで、時間経過で変わる影の表情をまとめたり
カーテンウォールに当たる光の表情にコメントを寄せてたり。

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自分が惹かれるものをまとめたページには『パース』の文字もありました。

出来上がった作品、それはそれで美しかったですが、この方の文字が魅力的で
ずっとページをめくっていました。


作品のタイトルは『soft Archtecture』

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試作としていろんな染色や刺繍などが施された生地や雑誌の切り抜きなどを貼り付け、
何倍にも膨れ上がったこのノートを両手でゆっくりと持ち上げながら
めくり進めるのはとても感動的でした。

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つまんだり、引っ張ったりしながら、布にいろんな表情を作っていました。

移ろいやすく、儚い一瞬を切り取る。
形のないものをとらえる。
といったテーマから作品を制作していったようです。


心に内包したものを、自分の文字で書き綴っていくのいいな〜ぁ。
どっかにこの方の写真ないかな〜と探しましたが、
残念ながら試着写真の顔のところにちゃんとシールが貼られていました。

この方は、ずっとデザインの仕事続けてくれるといいなと思いました。

卒業生でもう一人はこの方。

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幾何学模様を服のデザインに盛り込んでいました。
これは完全にアバンギャルドすぎて、もう少し日常への昇華が必要かなと思いました。
アイデアはとても面白かったです。

なぜか2人ともテーマカラーにブルーが入っていて、
ブルー大好きな私にはとても気持ちよく楽しめました。

今でもこうやって、スケッチブックから自分のやりたい事をまとめていく作業を
授業に取り入れているのはいいですね。残りますし。
人に見せるために作るというのも、気合が入ります。

ピーアンドエルで言うと、研修旅行のレポートがこれに当たるのかな?
…なんて。

そんな事を考えながら、とても充実した展示会場を後にすると
外はもう日が暮れて、出店も終わり、人もまばらです。

あ、ここ、中央会館。

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ここは変わらない。時計台もあった。ここでよく待ち合わせしてた。
1Fに学食があって、地下にはちょっとした文具屋さんとカラーコピー機があって。

こんな、日の暮れた秋の時間。
卒業制作してた時期、遅くまで学校にいたのを思い出す〜。

ぶらぶらと駐車場までの道すがら、中央の芝生広場ではバンド演奏中。

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なんかエモくて。あ…目に水が。

この右側にそびえ立つ1号館。ここは経営学部などがメインの校舎です。

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大1〜2年の頃は、実習以外の座学も多く、ここでいろんな授業を受けていました。
いわゆるイメージしやすい大学の風景です。
階段状の大きな教室の長机に好きに座り、ノートをとり、たまに寝る。

座学って眠いですよね。

この頃は『出席カード』っていう単語帳サイズのペラペラの色紙に
学生番号と名前書くだけだったので、遅刻や欠席しても友達に頼んで
お互いに出席を取ってもらったりと適当でしたね。
今だったらちゃんと全部受けたいです笑

あ〜懐かしい。

広場の上からの景色。こんな広場、在学中に欲しかったな〜。

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四半世紀前の記憶だと、1号館の大階段を降りてこの景色はどんなんだったっけ?
もう、思い出せない〜。右には造形短大の芝生広場があったような。
ケータイもなかったので(写るんですが流行ってた)写真もないし〜。

誰か、この頃に九産大に通ってた方、教えてください笑

ちょっとした私小説くらいのボリュームになってしまいましたが
長文、お読みいただいて、ありがとうございました!


オオイシ





こんにちは。

秋も深まりつつありますね。
仕事が、なかなか動き出しません〜。
あとのスケジュールが詰まっているのでちょっと焦り始めた今日この頃ですが
じっとしててもしょうがないので、最近のインプットを放出していこうと思います。

デスクワークが基本なので、どうしても家にこもりがちなんですが
10月半ばくらいからの陽気に誘われて、近場ですがいろんな場所に出かけています。

ずっと気になっていた展示会がありました。

『ミントデザインズ 大百科』

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このフライヤーは、2022年に青山のスパイラルガーデンにて行われた展示のものです。
待っててよかった〜あ。福岡でも規模は違いますが観れるなんて!!

ブランド創立20周年を記念して、去年の6月から東京を皮切りに全国を巡る展示会です。
デザイナーの2人は、ほぼ同世代です。

ミントデザインズといえば有名なのはこの『ドール』というシルエットデザイン。

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『HAPPY MISTAKE』というブランドコンセプトを持っていて
制作中に偶然生まれる、一般的にミスといわれるものもデザインに活かし、アップグレードしていくそうです。
最初に考えていたイメージからズレたところに良さが生まれることも多い、とのことで
面白い制作プロセスですよね。

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公式パンフレットも、可愛いです。ビビットなイエローが素敵。
パンフも表紙がゴムバンドで止められていて、こだわりが詰まっています。

9月中旬から開催してたにも関わらず、場所がちょっと遠いのもあって、なかなかサクッと動けずにいたら
気づくともう終わりがけでした。

やばい、この日に行かないともう動けない!と思ったのは11月3日。
調べると九産大は『香椎祭』の初日。

これは人が多いかも〜、と少し時間をずらして昼すぎに出かけました。
普段は16時半までの入場ですが、偶然にも金曜日は19時まで空いてるとのことで(ついてる〜その1)

南区からは3号線へのアクセスがバイパスのおかげで随分と楽になりました。
新しくできた『大楠アリーナ』内にある無料駐車場に車を停めました。(ついてる〜その2)
卒業後に随分と立派な体育館ができたもんだ。暮れかけている夕日が映って綺麗です。

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1号館から少し距離のある芸術学部校舎まで歩きます。

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在学中のメインの校舎は、ここ16号棟でした。

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卒業後、改装したようですがエントランスの雰囲気はそのままです。
1Fには灰皿があり、生徒たちがモワモワとタバコ吸ってました。
今では考えられないですよね〜…。

15号館の1Fにある美術館。
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香椎祭の開催中は、入場無料でした。(ついてる〜その3)
まあ、普通でも破格の200円ですが。

卒業後に建て替わったこの校舎。
在学時はこんなおしゃれな15号館ではなく、油絵具の匂いが漂っていましたよ。
まあ、匂いも込みで芸学の思い出です。

展示会場はほとんど人もいず、ほぼ独り占め〜。

デザイナーの勝井さん、八木さんのインタビュー映像が流れる中、進んでいくと
デザインの基になったいろんなプロダクトの展示。

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ミントデザインズのテキスタイルは、可愛さの中に、幾何学的・数学的というか、
アーバンな雰囲気が漂います。

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セントラル・セント・マーチンというロンドンの総合芸術学校で学んだ二人は
そこで出会うのですが、クチュールのテクニックを追求するのではなく
カルチャーを感じられるものを、服を通して表現したい気持ちが強かったそう。

確かにカルチャーを感じるけど、古くならない洗練されたデザインで
アンディ・ウォーホルのシルクスクリーンを身に纏うような雰囲気もあります。
かたちがシンプルで生地が上質なので、ずっと着れます。
プロダクトとして完成されてる〜。

最初のプロダクトは、紙でできたボタン。

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現在もほとんどの服にこのボタンがつけられているそうです。
紙の風合いを残しつつも、劣化の少ないこのボタン。
ボタンから始まるっていいですよね。完全にデザインアイコンになっています。

ニットでいろんなものを包んでいます。
こんなアートな展示も素敵です。

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奥田染工場に20年分のシルクスクリーン原版が保存されているそうです。
会場にはその一部を展示しています。綺麗なグリーンの版です。

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2022年の展示会では、この20年分のコレクションのシーズン違いのデザインを掛け合わせたワンピースを
限定で作って販売したそうです。きちんとアーカイブ保存することでこういったアップデートもできるのですね。

アーカイブ、まじ大事です。

ワンピースコレクションがずらりとディスプレイされたゾーン。

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両側にもずらり。

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七分袖も可愛い。

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ほとんど同じ形で、デザインだけ違う。

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近くにいた知らない女性の方に、何故か『綺麗ね〜ぇ』と話しかけられました。
ここは人と感想を共有したくなる空間でした。

このワンピース、1着4万くらいします。それでも人気のデザインは全く買えなかったりします。

これ、好きだな〜。

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この中のデザインのものを、一枚だけ持っています。
また欲しくなっちゃうな〜。
今度東京行くし、お店に寄ってみよう。

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2Fは、20年分のコレクションのドレスたちが、ショーの映像とともに展示されています。

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は〜〜〜〜ぁ。眼福眼福。

その2に続きます。
明日朝更新です。

オオイシ