福岡市科学館で開催中の
『ヨシタケシンスケ展(かもしれない)』に
娘+娘友達親子と一緒に行ってきました。
日曜日だったので、混むだろうと思って9:30のオープン時間に会場に着きましたが
もうすでに結構な人の行列!!!
展示は、ヨシタケさんの日頃書き留めている小さな手帳(A6サイズ)の
原画約2,000点が壁一面に展示されているブースから始まり、(めちゃくちゃ小さいイラスト!!)
使っているペンはコピックの0.3mmサイズのペンだそうです〜。
私もよく使っているペンなので、親近感が湧きます!
手のひらに収まるサイズで描かれたスケッチの数々。
会社員を経験していた際に、気がつくと思ったことや愚痴などをイラストにして描いていたヨシタケさん。
周りの人に見られないように、すぐに手で隠すことのできるサイズで描いたのが癖になり、
今でも小さい絵を描くようになったそうです。
ヨシタケさんは、学生の頃から造形作家としての勉強をされて
作品をたくさん制作されていたようでその立体作品も会場にたくさん展示。
学生時代にはアート作品で『カールスモーキー石井賞』も受賞されています。
あとは、個人的にコレクションされているいろんなオブジェやおもちゃなど、
ヨシタケさんの頭の中をすこ〜し覗けるような可愛い品々が素敵に展示されていました。
原画をジップロックに入れてそのまま展示、とかなんか可愛らしい。
小さくシャーペンとかで書いてあるアイデアノートを大きく引き伸ばして
展示。
全部読みたいですが、子供はさっさと通り過ぎるので(子供は完成したものにしか興味ないですよね)
もっとじっくり読みたいな〜と思いつつも
子供が体験して遊べる仕掛けもたくさん!
りんごのボールを口に投げ込むと顔が変化するブース。
『なつみはなんにでもなれる』のジェスチャーゲームできるブース。
お題のパネルを先に決めておいてからの子供の一生懸命のジェスチャーが面白い!
並んでいる人も楽しめる仕掛けです。
定番の顔ハメコーナー。
『つまらない顔をしてうつろう』というヨシタケさんのユーモアがきいたブース。
1番の驚きは
『ヨシタケさんは基本的に着色をしない』という事実!!!
張り切ってコピックを一式買って試し塗りしたそうですが
編集者判断でデザイナーに一任しよう、となったようです。。。
才能は分業でさらに引き上げることができる、という!
なので現在は線画で納品後、デザイナーさんが着色仕上げをするそうです。
10年前に買ってほとんど使っていないコピックたちも展示してます。
線画と着色が分業されている、というのは、うちの事務所とつながる部分もあって
クオリティを上げるのに一躍かっていそうです。
私も何冊か絵本を持っていますが、線画のデザイン性の高さはもちろんですが
色のセンスがとても素敵なんです!
あとは装丁や紙質、本の大きさなんかも絶妙で
普通のA4サイズの絵本より小ぶりで変形サイズのものも多いです。
この絵本タワー、可愛い。一冊づつの色使いの素敵さもわかりますね。
大人が手元に置いておきたくなる絶妙なサイズ感なんです。
線がシンプルで計算されている(そして当たり前ですがめちゃうまい!!)ので
デザイナーさんが色つけするのも楽しい作業でしょうね〜。
このシンプルなイラストのおかげか、グッズ展開がとてもバラエティに飛んでいて
どれも可愛い〜。
大人も夢中になって買いすぎてしまうクオリティです。
ヨシタケさんの作品は、日常のあるあるを切り取りつつも、
そこからいろんな想像が始まり、
最後には少しクスリとしたり、ホロリとしたり。。。
2013年から絵本作家としてデビュー作『リンゴかもしれない』を刊行されてます。
今年50歳の、絵本作家としてはかなり遅咲きの経歴です。
サラリーマンとして、デザインの仕事を長くされていて、結婚して子供が生まれたことをきっかけに
絵本を書き始めて、
それが1冊目からブレイク!
本人が自分の経歴を振り返るブースやメッセージから
『人生は思った通りにいかないことも多いけど、まだどうなるかわからないから面白がろう!』といった
前向きな考え方が(たまには後ろ向きでもいいよ)滲み出ていて
とても元気になれます。
子供を見つめる大人の目線もリアリティがあって(たまにムッとしていたりイライラしていたり)
わかる〜〜〜と思いつつも、
子供はこんなふうに考えているのかな〜とか思うとクスッとします。
子供の動きって本当に面白いですよね。その切り取り方が優しくて思わず顔がほころびます。
ずっと気になっていた『このあとどうしちゃおう』という絵本を会場で購入しました。
おじいちゃんが亡くなって、遺品整理で見つかった『このあとのよてい』がたくさん描いてあるノート。
そのノートを、孫のぼくが読んでいく、、、というストーリーなんですが
天国に行ったおじいちゃんが、生前とても楽しそうに今後の予定を書いている姿もグッときます〜。
こんな絵本を子供の頃に読んでいた娘が、大人になってまた感じることが変わるのかな〜とか
思うとワクワクするし、
子供と一緒にヨシタケシンスケさんの作品に出会えて良かったな〜と思っています。
ほぼ私と同世代のヨシタケさん。
今後の作品も、またいろんな変化をしていくのかもしれないので
楽しみにしています。
公式図録も辞書みたいで装丁が最高に可愛いです!
どちらかと言えば、かつて子供だった『大人』にささる作品が多いおすすめの作家さんです。
2023年7月16日まで開催中ですので、ぜひ良かったらいかがでしょう〜。
東京では世田谷文学館という少しアクセスの大変な場所で開催されてたようですが
福岡はとてもアクセスのいい六本松なのでとても良かったです。
市の政策で、プラネタリウムも常設展も小中学生は今年度無料です!!
ありがたや〜。。。一日楽しめました!!
あなたの未来カードを一枚選んで持って帰りました。
娘のカードは『ミステリー作家』。
私とママ友のカードは二人とも同じで爆笑しました〜。
この将来が一番嬉しいかもしれない。
オオイシ
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